荒川洋治さん

帰省中の妻子を迎えに行くため、午前中であがらせてもらう。いつもは東北道だが、今回は関越道で行く。前橋文学館で荒川洋治さんの講演会があると知り、ぜひ行きたいと計画していた。古書会館や東京堂書店でのトークショーを聞いて以来、すっかりファンになってしまった。2時の開始に間に合うべく関越道をひた走る。
講演会は先着100名で無料。100名なら時間ギリギリでも余裕で入れると思っていたが、3階ホールの入り口には立ち見の人が溢れていた。隙間からどうにか演台を見られるポジションをキープ。すると開始時刻。ちょうどうしろの廊下を荒川さんが通る。手には付箋のついた資料がいっぱい。
のっけからギックリ腰の話で笑いを誘う。その後は相変わらずの荒川節。ちょうど前夜見たという「朝まで生テレビ」の靖国の話から戦争文学やリアリズムについて。田村泰次郎大岡昇平チェーホフ。文学=実学論も。後半は詩について。真剣な語り口にも時折ユーモアを交え、たっぷり2時間話された。この人ほど、文学や読書を熱く、そして優しく語る人はいないのではないか。
講演会終了後、図録にサインをいただき、展示を見て館を出る。国道50号を東へ。暗くなる頃に無事到着。