山王書房

昨夜、飲み会の帰途、均一で入手した沢木耕太郎の本を早速パラパラと見る。
オっと思ったのは「ぼくも散歩と古本が好き」という章。
沢木耕太郎で古本?と思いながら読むと、なんと大森の山王書房さんについての思い出を書いたものだった。
山王書房さんと言えば、尾崎一雄上林暁との交流などが有名で、両氏の著作目録も刊行されている。
山王書房さんについては多くの作家や古本屋が回想文を書いているが、この沢木さんの文章は知らなかった。
またこの文中には、古本がらみの思い出として植草甚一氏も登場する。
氏の没後、蔵書は売られ、その残りがマンションの横に半ばゴミとして積んであり、それを沢木さんが引き取ったというエピソード。
奇しくも、晶文社のウェブサイトで始まった石神井書林さんのコラムでも、植草甚一旧蔵書の話が書かれていた。
この小さな偶然に、酔った頭が少しシャッキリした。