落語

義父母が連休で遊びに来ている。今日は文京シビックホールで落語だ。妻Yが何かの記念で両親に入場券をプレゼントした。なぜ落語かと言えば単に私が見たいだけで薦めたことによる。なぜ見たいかと言えば、ちょうど区の広報での告知を見たことと、落語を見たことがないからだ。
昨今の落語ブーム(=タイガー&ドラゴン)に煽られて、一度は見たいと思っていた。ドラマの前から落語に興味は持っていた。というのも古本関係の飲み仲間の皆さん落語好きだ。こちらは聞いたことも見たことも無く、噺家さんの名前も芸能人としてテレビに露出している範囲しか知らない。話についていけないことはしばしばだ。ともあれ機は熟したわけで、今回の話に便乗した次第。
チケットを取った妻に曰く、30分も電話かけてやっと取れたそうで、シビックホールのロビーは老男女でごった返していた。それもそのはず、今日は今話題の九代目林家正蔵襲名披露公演なのだ。落語ブームはどこへやら、年配の人がほとんど。ホールは満員御礼。何人収容できるのだろう、少なくとも何百人もいるわけで、そこで座布団1枚だけ置いて話すんだから結構緊張するだろうなあなどと思っていると開演だ。最初は弟のいっ平君だ。うーむ、声が聞きづらい。マイクから遠いのか、声が張れてないのか。時々かんだり言い直すのも気になる。マクラでもあまり笑えず、ムムムっとするまま本題へ。(以下落語用語は不確かですがお許しを)。何か今一つ入り込めないまま、しばし空白の時間(=ウトウト)。隣のおじさんも寝てた。大きな拍手でビクっと起きると終わった。こりゃいかん。何のために来てるのか。
次は正蔵さんの義兄・春風亭小朝。はい知ってます、お名前は。金髪が印象的。以前テレビで正蔵襲名のインタビューを見た際、後見人(?)として一緒に出ていたが、まあ、茶々を入れること入れること。ボケまくって、駄洒落言いまくって、正蔵さんが本当に普通の人に見えた。何と言うか、爆笑問題の太田に近い、周りを自分のペースに撒きこむ感じ。
さあ、小朝さんが入ってきた。オっと思ったのは座布団に座る時、座りながらちょっと前に押した。やはり大きなホールなのでマイクが拾えるようにとの気遣いか。さあ、そこからは爆笑爆笑。ちゃんと襲名披露の話をしてるんだけど、ちょっと毒を入れたり、正蔵を上げたり下げたり、言いたい放題。いつのまにか本題へ。酒好きな親子の話。段々酔っていく様が見事。いやーおもしろかった。
次は桂三枝上方落語の特徴である机が置かれる。うーむ、おもしろいけどイマイチ。新作落語なんだろうけど、落語でなくてもいい。
間にお披露目の口上がある。正蔵、いっ平、小朝、三枝が並ぶ。正蔵さんは終始頭を下げたまま。ここでも小朝が美味しい所を持って行く。真面目な挨拶と思いきや、またボケ連発。最後の三本締めでも「ヨー・・・と言ったら」というお約束をやると、三枝が座布団から飛ぶようにこけた。さすが関西。
休憩、曲芸の後、正蔵さん登場。とにかく真面目ということがヒシヒシと伝わる。故に爆笑できない。フフとかハハ。もっとも爆笑するような演目ではなかった。がんばれこぶちゃん!
ともかく行ってよかった。もっと色々聞いてみたい。