縮小

靖国通りを九段方面に向かう。
北沢書店の前を通ると改装中との張り紙がある。数ヶ月前からバーゲンセールを行っており、最近は70%オフになっていた。噂によると北沢さん自身は規模を相当縮小して、1階は小学館グループが運営するショールームか新刊書店のようなものが入るようだ。靖国通りではもっとも大きい間口と高い天井の店だったので、どんな店になるのか気になる。またもうひとつの噂によると、小学館が入る前に、某大手新古本チェーンがテナントに名乗りを上げ、契約寸前まで話が進んだらしい。それを知った神保町旦那衆がそりゃいかんと、小学館に出店を強く勧めたとか。この某大手は以前より、銀行の再編に伴う支店統廃合で神保町のできた大きな空テナントを狙っていたとも。三省堂の向い(旧住友銀行、現:三省堂自遊空間)、神保町交差点角(旧第一勧銀、現:スーツ屋)など。どちらの後釜もやや不自然な(?)店であり、某大手の出店を防ぐために埋めてしまったのだろうか。あくまで噂ですが、銀行の撤退した場所に入るのは彼らの常套手段なので、あり得ない話でもないような。
北沢書店と言えば、戦前は一誠堂、巌松堂と並んで、総合書店として相当な規模でやってと聞く。外地(朝鮮、台湾、満州)への納品競争は激しかったらしい。戦後は洋書専門店になったが、昨今の洋書は、アマゾンを代表とするネット通販が進出していて厳しかったようだ。
ここ数年、神保町古書店街で老舗の閉店や縮小が続いている。更地だった奥野書店の跡地にも建築計画の看板が付いていた。何か大きなビルが建つようだ。