ペリカン書房

昨日購入した「彷書月刊」の編集後記で本郷のペリカン書房・品川力氏が亡くなったことを知る。亡くなった月始めに訃報が流れたようだが、気づかなかった。
一度だけ姿をお見かけしたことがある。まだ古い古書会館の頃、10年以上前か。本で書かれていた姿そのままに、背が高く、白髪でカーボーイハットを被っておられた。落第横丁の店の前は何度か通ったことがある。もちろん既に閉まっていたが。本郷界隈を出入りしていた文士たちとの交流からして、異色の古本屋だったことは間違い無い。享年102歳。なにしろ織田作や立原道造らと生で接しているのだから、そういうお歳である。
品川氏は「古書巡礼」「本郷落第横丁」「内村鑑三研究文献目録」の著作がある。こつう豆本からも1冊出ているようだ。また青木正美氏の「古本屋奇人伝」でも取り上げられている。ご参照あれ。
追記:後日、「日本の古本屋」のメルマガで追悼特集が出ることを知る。
http://www.kosho.ne.jp/~yomimono/tokushu/pelican/aoki.htm