めくられるべくある頁

ここ10日間ほど仕事が忙しく日記を書いていない。朝7−8時頃から夜8時までが続いた。ひたすら本を運んだり、縛ったり。どうにか一段落ついたので、復活。毎日書くを目標にしているので、ひとまず駆け足で追いつきたい。
神保町で変わった展覧会が行われている。展覧会情報誌『etc.』の版元で「言水制作室」さんが主催している「めくられるべくある頁」というもの。利根川友理さんという方が、本を使ったオブジェを展示している。何が変わっているかといえば、本を使った展示品はもちろんだが、会場が一風変わっている。まずメイン会場が言水制作室言水ヘリオさんが一人でやっている小さな編集部の壁が展示会場。言水さんは普通に仕事をしている。一年ほど前だったか、最初訪ねた時は、小さな部屋の中はグチャグチャで、その隙間をぬうように壁の展示を見た。今は見違えるようにすっきりしている。建物もギシギシ階段を上る古いアパートで、神保町にまだこういう建物が残っているんだという感慨にひたれる。
言水制作室では不定期に壁を使った展覧会を行っているが、今回がさらに変わっているのが、2つの会場が加わっていること。古本屋の「かげろう文庫」さん、と新刊書店の「書肆アクセス」さん。それぞれ店内の1箇所を借りてオブジェが展示されている。特にアクセスさんのレジ前にある棚を1段利用した展示は、周りが本でギュウギュウなだけに目を引く。出版社、古書店、新刊書店、ギャラリーがたくさんある神保町だが、不思議とこれらが連携したイベントや企画は少ない。というかほとんどない。言水さんのこの小さな試みがとても新鮮に思えた。